書を捨てよ町へ出よう

ものがたり

おれの家族が
一家そろって家出してきてから
もう五年になる

いまは高田馬場の
家畜小舎みたいなアパートに
住んでいる

おれは家族が
みんなきらいだ

いつか飛び出してやろう
と、おもっている

だが
よくかんがえてみたら
家出するにも
家がないのだった

なにしてるんだい?
暗闇のなかで
そうやって腰かけて
待っていたって
なんにもはじまらないよ

スクリーンのなかは
からっぽなんだ

いま
ここにいるおれたちだって
あんたたちとおんなじように
待ちくたびれている

なにか面白いことはないか

だれも
おれの名前を知らない

「書を捨てよ町へ出よう」(作:寺山修司 上演台本:藤田貴大 より)

再演に寄せて

もちろんぼくはその時代のことを身をもって知っているわけではないけれど、だけれど、想像してみたくなったのだった。演劇を、彼らはどういう風にして捉えていたのだろう、そして、彼らにとって路地とは?道ゆく人々を、特殊な窓をとおして見つめてみたときに思い浮かんだものがあったのだろう。時代から弾かれたひとたちはどこへ向かうのか。自分たちは、この国で、どうなのか。これでもかってくらい叩き込まれた敗北感と、それでもどうしたって納得がいかなかったこと。その両方をそのままのかたちで、つよい焦燥とともに、舞台に、路地に、現しつづけた彼らの姿を想像するに、ぼくはぼくらと無関係だとはおもわなかった。あのころの日本と現在の日本は、じゃあどうちがうのだろう。現在の、路地は?これはただの再現ではなく、現在の音と色と言葉が、これでもかってくらい練り込まれた、まったくあたらしい作品だとおもっている。しかし、あたらしいとは、なにを持って、あたらしいと云えるのか。あたらしい、というのは、じつは、もともとあるものがなくては、あたらしくないのではないか。もともとあった音を、色を、言葉を、切り刻んで、解体して。あたらしく、構築していく。現在として、構築していく。かつて、彼らがそうしたように、ぼくらも舞台のうえで、または路地で、さまざまなシーンをその場で、コラージュしていく。まさに、閃いたのは、色でいうと、銀色だった。銀世界に、音を、色を、言葉を置いていくイメージで。また、つくっていきたいと、おもっている。
(2018年2月)

TAKAHIRO FUJITA

作・演出:藤田貴大(Takahiro FUJITA)

マームとジプシー主宰/演劇作家。1985年生まれ。北海道伊達市出身。桜美林大学にて演劇を専攻。2007 年にマームとジプシーを旗揚げ。以降、全作品の作・演出を担当。象徴するシーンの繰り返しを、別の角度から見せる映画的手法で注目を受け、演劇の反復における観客や俳優への作用を探求。音楽用語である”リフレイン”の概念を演劇に取り入れ、オリジナルの演劇手法を確立。11年6月-8月にかけて発表した三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で第 56 回岸田國士戯曲賞を 26 歳で受賞。以降、様々な分野の作家との共作を積極的に行うと同時に、演劇経験を問わず様々な年代との創作にも意欲的に取り組む。14年『てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。』で初の海外公演を成功させる。16年に第二次世界大戦末期の沖縄戦に動員された少女達に着想を得て創作された『cocoon』で第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。また、古典作品の演出も行い、16年に発表した『ロミオとジュリエット』では時間軸を遡って進行させる手法と複雑な装置の転換、主要な登場人物を全て女性に演じさせるコンセプトに注目が集まった。

出演/スタッフ

出演

佐藤緋美  青柳いづみ
川崎ゆり子  佐々木美奈  召田実子
石井亮介  尾野島慎太朗  辻本達也  中島広隆
波佐谷聡  船津健太 ・ 山本達久

映像出演

穂村弘(歌人)  又吉直樹(芸人)  佐々木英明(詩人)

スタッフ

衣裳:ミナ ペルホネン  ヘアメイクデザイン:池田慎二(Team Ikeda)  ヘアメイク:赤間直幸(Team Ikeda)
照明:南香織  音響:星野大輔  映像:召田実子  演出助手:小椋史子  舞台監督:森山香緒梨

イラストレーション:宇野亞喜良  宣伝美術:名久井直子  宣伝写真:井上佐由紀
テキスタイル:ミナ ペルホネン
衣裳協力:コンバースフットウェア

上演日程/チケット

<東京公演>

2018(平成30)年 10 7日(日) 〜 21日(日)

東京芸術劇場シアターイースト

※開場は開演の30分前。◎聴覚障害者のための「ポータブル字幕機提供」実施(要予約)〇視覚障害者のための「舞台説明会」および「音声ガイド機提供」実施(要予約)

【一般前売開始】811日(土)

【チケット料金】(全席指定・税込)

一般前売 4,800円 一般当日 5,300円
65歳以上 4,300円  25歳以下(A席)3,800円  高校生以下1,000円

※未就学児はご入場いただけません。
※65歳以上、25歳以下、高校生割引チケットは、劇場ボックスオフィスのみ取扱い。(枚数限定・要証明書)
※障害をお持ちの方は、割引料金でご観劇いただけます。詳しくは劇場ボックスオフィスまたは劇場HPまで。
※公演内容等につきましては、変更が生じる場合がございますのでご了承ください。

【チケット取扱】チケット購入方法の詳細はこちら

東京芸術劇場ボックスオフィス
0570-010-296(休館日を除く10時~19時)

PC携帯

チケットぴあ
0570-02-9999(24時間・音声自動応答)

【Pコード:488-125】

PC・MB共通

ローソンチケット
0570-084-003(音声自動応答) 0570-000-407 (オペレーター)

ローソン・ミニストップ店頭Loppi

【Lコード:31364】

PC・MB共通

e+(イープラス)

PC・携帯

【託児サービスのご案内】

東京芸術劇場でご鑑賞の際には、一時託児をご利用いただけます。(有料・定員制・希望日1週間前迄に要申込)
ご予約受付・お問合せ:HITOWAキャリアサポート株式会社 わらべうた 0120-415-306(平日9時~17時)

<上田公演>

2018(平成30)年 1027日(土) 18:00開演 (17:30開場) 28日(日)14:00開演 (13:30開場)

サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター)小ホール

【チケット料金】

一般 3,600円  U-25 1,800円

※U-25チケットは公演日時点25歳以下の方に限ります。
(購入時および入場時、年齢が分かる身分証明書の提示をお願いします。)
※未就学児のご入場はご遠慮ください

【チケット取扱い】

サントミューゼ(窓口&WEB)

チケットぴあ
0570-02-9999

【Pコード:488-662】

PC・MB共通

ローソンチケット
0570-084-003(音声自動音声) 0570-000-470(オペレーター)

p>ローソン・ミニストップ店頭Loppi
【Lコード:32375】

PC・MB共通

【お問合せ】

サントミューゼ 0268-27-2000(休館日を除く9時~19時)※休館日:火曜日(祝日の場合は翌日)

<三沢公演>

2018(平成30)年 113日(土) 18:00開演(17:30開場)・4日(日)13:00開演(12:30開場)

三沢市国際交流教育センター

【チケット料金】(整理番号付き全席自由席)

一般前売 3,000円  一般当日 3,500円  U-25 2,000円(当日、要証明書)

※未就学児はご入場いただけません。
※障がいをお持ちの方は割引料金(2,000円)でご観劇いただけます。(当日、要証明書)

【チケット取扱い】

寺山記念館電話(休館日を除く9時-17時) ※予約のみ・当日支払いとなります。

寺山記念館館内受付(休館日を除く9時-17時)

スカイプラザミサワ(第2火曜日を除く10時-20時) ※窓口のみ

チケットぴあ
0570-02-9999 (24時間・音声自動応答)

【Pコード:489-503】

PC・MB共通

ローソンチケット
0570-084-002(音声自動応答) 0570-000-407(オペレーター)

ローソン・ミニストップ店頭Loppi

【Lコード:23456】

PC・MB共通

e+(イープラス)

PC・MB共通

【お問合せ】

寺山修司記念館 0176-59-3434 (休館日を除く9時-17時)

<札幌公演>

2018(平成30)年 117日(水)・8日(木)18:30開演(17:45開場)

札幌市教育文化会館 小ホール

【チケット料金】

一般 4,000円  教文ホールメイト 3,500円  U-25席 2,500円

※U-25席は教文プレイガイドのみ取り扱い。観劇時25歳以下対象。
※U-25席は身分証明書を提示してください。
※未就学児入場不可。
※車椅子をご利用の方は前日までに教文プレイガイドまでご連絡ください。

【チケット取扱い】

教文プレイガイド 011-271-3355

大丸プレイガイド(南1 西3)011-221-3900

チケットぴあ
0570-02-9999

【P コード488-481】

PC・MB共通

ローソンチケット
0570-000-777

【L コード17661】

PC・MB共通

【お問合せ】

札幌市教育文化会館事業課事業係 011-271-5822 
※休館日:毎月第2・第4月曜日(祝日の場合はその翌日)

<パリ公演>

2018(平成30)年 1121日(水)~23日 20:00開演・24日(日) 15:00開演

パリ日本文化会館

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